シズル感っていったいどんな感じ?

シズル感という言葉、最近はテレビ番組などでもよく見聞きするようになりました。

最近のトレンドワードのように思えますが、実は以前から広告写真、特に料理の写真の世界で使われていた言葉です。

シズル感とは、いったいどんな感じなのか、詳しく見ていきましょう。

シズル感と聞いてどんな状態をイメージされますか。

多くの方が、料理に対して抱く感覚というイメージを持っているようです。

そのためか、肉汁がしたたっている感じ、おいしすぎてよだれが垂れそうな感じなどというイメージを抱く方も少なくありません。

シズル感は、トレンドワードとして日本語や造語と思われていますが、もともとは「sizzle」という英単語から来ています。

「sizzle」はお肉などをジュージュー焼く際の「ジュージュー」といった音を意味しています。

このことから、料理写真などを手掛ける広告会社などにおいて、写真を見た際に「ジュージュー」という音が伝わってくるような、瑞々しく、おいしそうな写真のことを「シズル感がある。」と言うのです。

ステーキの写真やハンバーグの写真などを見た時に、ジュージューと音を立てている様子が浮かんできたり、香ばしく食欲をそそる香りが感じられたり、肉汁があふれ出てくる感じがイメージされれば、その写真にはシズル感があります。

英語の「sizzle」はジュージューという音を意味しますが、撮影現場で使われるシズル感は、さらに対象を拡大し、写真を見た瞬間においしいと感じさせるような見た目に仕上がっていることを意味します。

画像からは、本来は匂いもせず音も聞こえてきませんが、匂いを感じそうである場合や音が聞こえてくるような、五感に影響を与えてしまうような状態が、シズル感があるということです。

果物や野菜、生の肉や卵などの食材でも、仕上げられた料理でも、シズル感のある画像を撮影することが可能です。

シズル感は、食材や料理そのものをただ撮影して出すものではなく、ひと手間かけることやコツを使って作り出すことができます。

シズル感は、撮る角度やズームアップなどのカメラワークや照明の当て方など、撮影のテクニックだけで作り出せるとは限りません。

撮影の前にひと手間かけることで、シズル感がアップします。

たとえば、生のトマトの写真を撮る際に、目の前のトマトをただ撮影するのではなく、水滴を付けて撮影することで、瑞々しさがアップし、いっそうおいしそうに見えます。

水滴が付いているだけで、パリッと感が感じられることや口に含んだ時の歯ざわりや甘酸っぱさなどが感じられるほどのシズル感を出すことが可能です。

すき焼きや中華まんなど温かい料理の写真なら、湯気を消した状態で撮影するより、湯気が出ているほうが、できたてホカホカでおいしそうに見え、シズル感がアップするのです。

ステーキやハンバーグなら、完成した状態で撮影するより、ナイフとフォークを当て、肉汁が染み出す切り口を見せるといった演出で、シズル感をアップできます。

映像制作の場合は、画像とは異なり、音や肉汁などがあふれる様子も伝えられるメリットがあり、よりいっそうシズル感を演出できます。

たとえば、ピザなら石窯から出して出来立て、熱々のシーンだけでなく、切り取ってワンピースを手でつまんだ時にチーズがワーッと伸びる様子は、シズル感ありです。

このように、どうしたらシズル感が出るかを考えながら、撮影するのがポイントです。

シズル感とは、料理の写真から伝わってくる瑞々しさやジューシーさなどを指します。

実際には感じられないはずの熱さや冷たさ、音や味などが伝わるような、感覚が感じらえることを意味します。

写真や映像から五感に訴えかける演出を施すことで、シズル感を出すことが可能です。

以上、シズル感についてでした。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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